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どんな説明や賞もこの漫画の面白さを伝えるには足らない-『3月のライオン 7巻』−


前巻の6巻の感想はここに書いてあるので読んで欲しい。
3月のライオンを迎えに行く-Welcome March comes in like a Lion - ダイの大冒険−自転車で日本一周−


どんなに文章を連ねても今の僕にはこの漫画の面白さを伝える事はできない。

面白いっていうのは当然笑うことだけではなく感動したり悲しんだり、感情を大きく揺さぶられることを言っているんだけど、僕に出来るこの漫画の説明はせいぜい過去の名作、火の鳥AKIRAやドラゴンボールなど漫画史を描いた時に10年単位で区切られた時に絶対に書かれる作品と同じだと言うことか、僕の読んでいた時の感情を書くことぐらいしかできない。



新人王をとって将科部に行ったら先生や先輩から祝われて、でも消えてしまうかもしれないこの嬉しい日が、たとえ消えても嬉しかった日としてあったと思っておくことや、姉がどこまでも味方だとと言ってくれたことや、ちゃんと妹を守ろうと思っていたのに何も出来なかったことや、友だちから会いたいと手紙が来たことや、、友だちから会いたいと手紙が来たことが。
でも、対局前の零の感情や気持ちになることは到底できないけど。


一応この巻でひなちゃんのいじめの件は一段落するのかもしれない。零は少なくともそう思っている。でも零もわかっているはずだし、ひなもそう思っているはずだけど、いじめられた側は忘れられないし、終わらないんだ。
ひなは
「−こんな所 生きて 卒業さえ すれば 私の勝ちだ」
って言っているけど、きっとこれでひなにとって終わり、ということにはならない。僕はそれで終わらなかった。だって今28歳の今、15歳の時に受けたいじめを思い出して、漫画と重ねて号泣しているんだから。


でも間違いなくこの羽海野チカはいじめられていた体験があるかか、いじめられていた人からの体験談なりなんなりを聞いている。
なぜなら、担任が変わって学校側が本気で介入して来た時に、担任に
「先生 私 許さなくても いいですか?」
と聞いている。
こんな言葉いじめられた体験があるか、いじめられた人にすごく近くになって、その時の心情にならないと書けない。いじめはいじめられた時精神がマイナスになって、ごめんなさいって言われたらその時精神がプラスになる、っていうような気持ちの動きはしないから。


でも、ひなちゃんがクラスの子と美味しくないクッキーを作ったことで、救われたことは絶対にある。だっていじめに屈しないって気持ちだけでひとりで大人になれない。例え家族が全面的に味方になってくれていても。高校を卒業したら、進学か就職か、それまでよりも大きな社会に出るときに、私はいじめに屈しなかった、っていう気持ちだけでは無理だよ。
なんでそんなことわかるのかっていうと、ちゃんと零の高校の先生が言っているから。「『そんなことない』 −って 言われたろ?」って言葉がちゃんとそれを説明している。
この話に出てくる零に近い大人はみんなすごく大人で優しくて厳しくて、人生の荒波をしっかり受け止めてきている人たちだから、零がひなの話を聞いてくれたり、京都まで捜しに来てくれたことで、いじめに屈しないっていう気持ちを、ひな一人で頑張っている意地や気持ちの強さだけじゃなく、周りもちゃんと思っていてくれたからこのことを乗り越えられた、って零にはわからなくても当人のようにわかるんだ。


もう6巻7巻どのページを開いても涙が出てきてしまう。こんな面白い作品は本当に10年に一度とかだと思う。

3月のライオン 7 (ジェッツコミックス)

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