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青山真治という男は美少女を美しく撮りすぎる

バウスシアター爆音映画祭で、「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」見てきた。
どんなアプローチでこのことについて書こうか考えたけど、先の「東京公園」と絡めた方がいいのかもしれない、というかその方がビュアー稼げるw
僕はこの「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」を劇場でおそらく4回見てる。そして過去にもブログに書いた記憶がある、と思って探したらあった。過去9回もエリエリについて書いていた。しかしどれも日常の愚痴をエリエリに例えているだけでこの映画についてなにも説明していないので、今日はちゃんと書こうと思う。
テアトル新宿の爆音ナイトも見に行っていた。つまり爆音でこの映画を見るのは初めてでないけど、興奮するものだ。
でも新宿の時と大分違うな、と感じたのが客層だ。新宿は明らかなそういうオタク、爆音や青山真治やあおい様を目的とした、学生よりも少し年齢の高い男性社会人あたりが多かったように思うが、今日は半数が女性であり、カップルもいたし、多くが学生だったように思う。これは主は爆音目当てであるのは間違いないだろうけど、それだけではこの映画を選ばないわけで、やはりあおいちゃんが好きということなのだろうか。
まぁ、それはいいとして、公開時のレビューでは話がないとか何を言っているのか分からないなんて言う人もいるようなので、こんなにわかりやすい映画もないだろ、おまえらいったい今までどんな映画見ていたんだ、と思うのでざっくりとあらすじを。

荒れ果てた2015年の荒野で男二人ミズイとアスハラが音を、蠅の飛ぶ音や荒波や掃除機ホースの音を集めてノイズミュージックを作っている。彼らの生きる2015年はレミング病と呼ばれる自殺してしまう病が世界中で蔓延していた。
ある日男二人がいつも食事をとるドライブスルー兼ペンションへある資産家とレミング病に罹ったその孫娘ハナ、資産家に雇われた探偵がやってくる。ミズイとアスハラの音楽が病に効くという話を聞き、孫に演奏をして欲しいと依頼してくる。しかし彼らは誰かのために演奏しているわけではない、ただ音楽を集め演奏ししているだけなのだ。ミズイとアスハラが演奏を断ったことから探偵が余計な一言を言い、同じく病に罹っていたアスハラはそれに腹を立てたことを起因に自殺してしまう。
浜辺で焼かれるアスハラを前に資産家はもう一度ミズイに演奏を依頼する。ミズイは承諾し、翌日草原の真ん中でハナを立たせ演奏する。ハナの病は治った。しかし、探偵が発症し自殺してしまう。
それでも忘れない。私たちはまぼろしなのだから。

劇場に入って流れているBGMの段階で爆音なのでやばい。冒頭の波の音でかなりやられる。アスハラが自転車を漕ぎながら明るくなったり暗くなったりでくらくらする。
そしてクライマックスの草原での演奏シーンではやっぱりどうやっても眠くなる。あおい様が倒れるところまでは何とか目が開いていたけど、それ以降ミズイがギターを下ろすあたりまでやっぱり寝てしまう。気持ちよくなる。ラストシーンも同様に気持ちよくなって後半寝てた。爆音だからうるさくて眠くなんてならないんじゃないかと思うかもしれないが、爆音だからこそ気持ちよく眠くなるんだ。
で、やっと今日のタイトルの話についてだけど、この前も書いたけど、「東京公園」において青山真治はコニタンを美しく撮りすぎた。それは間違いなく失敗なんかではなくて素晴らしい美しさと完成度だし、この映画においても朝日があたる布団の中で眠るあおい様や、窓越しにスープを優しくスプーンですくう様のあおい様の美しさはこの映画でもっもと美しく人物を描写してるカットだと断言できるぐらいに素晴らしいものだ。僕の個人的な宮粼ああおいのもっとも美しく映っている作品は「ユリイカ」か「ちょっと待って、神様」だと思ってる(「好きだ、」も捨てがたい)。この作品じゃないのか、ということについては、監督が同じなので間違いない、ということなのだ。監督もあおい様を神だと思っていることだろう。
また、劇場一般公開はされてないけど、「こおろぎ」においての鈴木京香の妖艶さを見てもこの監督が女性を美しく撮ることを説明するに十分な作品である。
青山真治は影のある女優というか影がある役をした方がずっと映える女優というか、もう単に美しい女優を圧倒的に、その女優の代表作となりうるほどの美しさで、彼女らを撮る。もちろんそこでの代表作とは興行的な意味ではない。たとえば宮粼あおいが一気にメジャーな女優になったのは「NANA」だろう。しかしあの明るいだけの感じと「害虫」「ユリイカ」「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」における影のある美しさは後者の方が圧倒的に美しい、かわいい、たまんない。
僕は宮崎あおい青山真治によって撮られると圧倒的に美しくなるのだなと思っていた。しかし先日の「東京公園」での小西真奈美を見るとそういうことではなかった。彼が女優を美しく撮っているのだ、ということに気づいた。

ということで、学生の時以来青山真治熱が発症したので改め阿部和重の撮ったメイキングと、北九州3部作を見終わったらもう一度まとめたいと思う。

これは買って本当に損はないので一家にワンセットそろえて欲しい。


メイキングはこっちの2枚組にしか入ってないのでこっちを買いましょう
エリ・エリ・レマ・サバクタニ

エリ・エリ・レマ・サバクタニ

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