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『心の棘』

同じ月曜に観たのは『心の棘』。
エターナル・サンシャイン』の監督ミシェル・ゴンドリーが自身の叔母のスゼットにカメラを向けたドキュメンタリー。
どこから意図的にとったのか分からない、ホームビデオ的な始まり方や、家族やスゼットの息子との確執やスゼットの小学校の先生としての人生を細かく追った内容で、これもまた一言では表せられない映画だった。
冒頭は誰かの誕生日か何か、親戚が多く集まる夕食でのシーンから始まる。スゼットは旦那がいたころの似たような夕食会での想い出話をする。旦那が当時ある場面であまりに面白いことを言ったらしく、それを説明しようとして話すんだけど、思い出すだけで笑ってしまうようなことらしく、話そうとする度に笑ってしまって一向にみんなに内容が伝わない。それだけのシーンで、このおばあちゃんはいい人に違いない、素晴らしい人生を経てきたに違いないと分かるものだった。
ドキュメンタリーだから起きた出来事一つ一つを説明して、そこで僕が感じたことやなんかを感想として書きたいんだけど、スゼットの、学校を卒業して小学校の先生としての一年目からを、その場所場所に訪れて語るというのがありながら、彼女の人生に起きた事、旦那の死の時に起きた息子との問題、旧友や当時の生徒との再開と想い出話などを語って行くから、説明しようとすると非常に長くなり、うまくいかないきがする。
それでも断片的に気になったところを上げると、旦那が亡くなった日は月曜だったんだけど、息子の大事な試験が水曜に控えていて、スゼットは息子を思って試験が終わるまで息子にその事を知らせなかった。(と思って観ていたんだけど、なんだか自分の記憶というか観ていた時の感じが妙におかしくて、多分微妙に違っている可能性がるけど)つまり父親が死んですぐに母親はその事を息子に伝えなかった、ということで、それによって息子は父親にたいして罪悪感があり、おそらく母親に対しては怨というか憎しみとういうか何かのネガティブな感情を持っている。それは(おそらく)20年ぐらい経った今でもらしく、最初は先生としてのスゼットを追っていたはずが、家族のことにまで話が広がり、結果として、このドキュメンタリーを撮った監督と叔母のと関係を見つめ直す、非常に個人的な作品になってるんだけど、見る側にとっては個人的なことかどうかは実は関係なくて、スゼットという個人としての人生を追ったドキュメンタリーとして見られらので、面白かった。
どんな人の人生であっても、その人の経験した時間を丁寧に説明することが出来れば、それはドキュメンタリー作品として完成されたものになるだろう。なんて。


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