RECとＲＥＣ２を続けてみた。

"『［REC］』『［REC］2』を見た。
『saw』だとか『ブレアウィッチプロジェクト』とかが大好きな自分にとって当然見たい一本だったんでけど、なかなか見ることが出来なかったっんだけど2本同時に借りることが出来たのでようやく見られた。
まず、『［REC］』から。
テレビ局の取材でレポーターの女の子が消防署に密着すると冒頭から。もしこの取材番組があったら死ぬほどつまらないと思う。取材の最初から最後までを編集せずにそのまま流すというのはよくあるけど、それは編集していない感じを出すことなわけで。にも関わらずその取材風景が本編に対してあまりに手抜きな感じがしてしまったのが残念。別にこの取材番組は設定として面白くなるようにしただけだから面白くなくてもいいんだけど、でもこういうところにこだわったりするとさらに奥行きが出たと思うし 2にもいろいろなつながりを作ることが出来たのではないかと思う。
終わり方が最近のとあるのに似ているんだけど、こういう映画が好きな人は絶対見ている映画なので、わかると思うから伏せておくけど、たぶん失敗しない終わり方なんだと思う。
あるアパートに何かが起きてそこに消防が向かうことになり、取材クルーもついて行く。そのアパートが中心に螺旋階段のあるアパートで、なんか繊維工場かなんかと一階で繋がってるのか変な作りで、最初そのあたりがやたらと気になって、いろんなモノがおそってきたり、変なことが起きてたりするんだけど、住民があっちのどこどこで何が起きたとか言ってもいまいちピンとこなかったりする。本編には関係ないんだけど。
アパートの中でゾンビ的なものが徘徊していて、そこから住民消防職員レポーターとカメラマンが逃げる、というパニックムービーの展開なんだから、基本的にはそれの見せ方でしかないんだけど、この映画は特に優れているわけではない。面白くない訳じゃないんだけど、それまでこう言うのはもう何年も前に流行って既にある程度やり尽くされているから、決まったパターンなんだけど。と書いておいて何だけど、僕はこういう映画が好きなので基本的には興奮しながら面白く見た。
途中レポーターの女の子がゾンビにかまれていないのに、もう恐怖で興奮してほとんど凶暴化しちゃってんじゃないかってテンションの時があるんだけど、それは演出としてかなり面白い。ちょっと演出やり過ぎてるよね、って言う感じ。それは２でもあって、すべからく自分らを追い詰める展開になってしまうのも良し。
ラストに向かって、クルー達が追い詰められて最上階の部屋に逃げ込むんだけど、そこが真っ暗でカメラの暗視機能をオンしないと見えない。こういうパニックムービーはどんどん行動が制限されていくことにスリルがあるんだけど、このテレビクルーのデジタルカメラで暗視機能っていうのが、２で明らかになる真実へうまく生かせて非常に良かった。

『［REC］２』は１の数分か数時間あとなのか、アパートの周りが大騒ぎになっているところに特殊部隊４人で事態の収拾にはかりに、政府の調査員と入るところから始まるんだけど、ハリウッドなんかだとＳＷＡＴの作り込みがしっかりしているから本物っぽく見えるんだけど、このスペイン映画ではどこか抜けていて、特殊部隊員がどうも優れた４人組に見えない。途中で薬やってるんじゃないというぐらい興奮しちゃう隊員とか、マシンガンを対象のゾンビに頭に向かって打抜かずに適当に乱射しちゃうとか、十歳の子供を押さえつけれれないとか。それは１にもしばしば出てきて、それがこのシリーズの残念であり、面白いところだったんだけど。
登場人物は彼らのみではなくて、近所で人形にロケット花火をつけて遊んでいたティーンも出てきて、ふざけて偶然アパートに入ってしまって、外から封鎖されて出れなくなってしまうのだけど、その彼らの絶望的な恐怖におびえる演技が非常に素晴らしい。あぁ、これから死んでってしまうんだなっていう死相がしっかり出ていて。ただ、そのティーンは３人出てくるんだけど、何人か死んで、何人かは死なないんだけど、その死ななかった何人かがある瞬間から全く描かれなくなったので、おそらく３が出るのであれば彼らか彼女らからスタートするのかなと思う。
まぁ２の方の感想が短いのはシリーズ物の宿命というか、自分の腕のなさなんだけど。
全体的にはラストもしっかりオチがつきつつ次作に繋がっていて、満足度の高い作品だった。こういうモノは夏から秋口にかけて見たくなる。だから今年もきっとsawの新作はやるんだろうけど、東京国際映画祭で六本木のＴＯＨＯシネマズに行くと滝の中にsaw　Xとか書かれていて、あぁこの時期になったんだなと思うんだけど、楽しみだな。